モリブロ

ここ最近はよく悩んでいる。

 全身に冷たい血液がめぐる感覚がして、それなのに腕にはじわじわと汗がにじみ出る感覚がした。ちらりと左腕を見ると毛穴ひとつひとつがきらきら光っていて、これが生命の尊さか、とか意味もなく思う。

 今実家にお骨がある。高い線香立てと、高い線香と、高いおりんと、枯れないように花と…。そういうコーナーがあって、母がずっとそれをいじったり花を変えたりしてる。きっと今もしている。

 人が死ぬってやっぱり耐え難い。誰が死んでも耐え難い。だから、そういう儀式、儀式っていうと少し形式的で嫌な感じがするけど・・、をして、死に向き合っていく。そうしていくうちに、自分の生活に死が干渉しなくなっていくんじゃないかって思う。

 でもまあ、死ぬのも自由だと思う。本当に死んでもよかったなら、まじで死んでもいい。なんで死んだかとか、なにかできたかもしれないとか、やっぱりエゴだと思う。今もなお生き続けている人でさえ何を考えているのかわからないのだから、死ぬ気持ちもまた、さっぱりわからない。だからその人の価値観で死んだのなら、俺はそれを尊重してもいいんじゃないかと思う。

 自分が嫌になり、人生がひやひやして、それでも自分の意思でいつでも死んでもいい。そう思うと、腕から汗が引いて攻撃的な悪い音楽が聴けるようになった。