モリブロ

ここ最近はよく悩んでいる。

札幌

 札幌には私を暗くする何かがあると、すぐに思い出した。商店街を歩いていた。大学生の時バイトしていたステーキ屋がある商店街。私の目に映るすべて女は質が高く、到底私には似つかわしくないものばかりだったから、横目ちらつかせず前だけを見ていた。ただ前を見て、時に下を見て、また、眼鏡を外してポケットにしまった。私はあの時と全く同じ行動をとっていたことに、たった先ほど気が付き嫌気が刺した。

 さて、どうにも不自由だ。何をするにも私は不自由だった。でも、この不自由こそが私を突き動かしてきたのだとも思う。なんにせよ、今はその不自由にさえ嫌気が刺している。