モリブロ

ここ最近はよく悩んでいる。

パーンマ

 ロールパンはちょっと、おいしくない。でも、形はすごく好き。

 小学校の帰り道に、アンモナイトの化石を模した石があった。今思えば模した石。でも、あの頃は本当にアンモナイトの化石なんじゃないかと、信じていたような疑っていたような気がする。くるくるの形というのは、愛らしいのだ。

 私は髪型を頻繁に変える。変えるたびに、これは私とは違う、全く違う人物だ…、という気分になり、この感情には名前がついていない気がする。ビジネスマンになった気分だったり、イケメン風のクズっぽくなったり、ニートみたいだったり、フリーターでもいいのだけど。兎に角、毎回いろんな人に変わる(他所から見れば、大して変わんないんだろうけど)ことに、快感を感じる。

 髪型を変えるって、パーマをあてるのが主なんだけど、パーマってどんどん取れてきて、緩くなる。初めはバンドマンみたいなのに、どんどん誰でもないだらしないやつになってしまう。チョココロネだった髪も、クロワッサンだったかみも、ふにゃふにゃの、水にひたした出来の悪いパンになってしまう。

 来年度からは社会に出るわけだから、パーマなんてあてれないかもしれない。素パン。素の自分って、よくわからないから、決めてほしい、私がクロワッサンなのか、ピロシキなのか、唐揚げ棒なのか。

 でも、きっとその素パンは大事だ。大事だからこそ、誰にも侵されないように、いろんなパンに擬態してきた。これからは、素パンをさらさなければいけないし、素パンをビジネスパンに成形しなきゃいけない。そんなの、ひどいじゃないか、ひどいじゃないか。